アンティエ・フォン・デイヴィッツ - VAUDEにおける未来志向のリーダーシップ
アンティエ・フォン・デイヴィッツ: VAUDEの先見性
アンティエ・フォン・デイヴィッツ博士はVAUDEのマネージングディレクターであり、先見の明があり、原動力です。
彼女は南ドイツのファミリービジネスであったVAUDEを、持続可能な経営を揺るぎない信念と情熱で追及するアウトドアブランドへと変貌させました。
原料調達段階にまで及ぶ労働環境の公平性と自然環境に対する社会責任をもった経営が、経済的成功と持続可能性の両立に必要だと考える彼女のもとで、VAUDEはアウトドアと繊維産業における持続可能な経営のパイオニアとなっています。
インターン生からマネージングディレクターになったアンティエの経歴
VAUDEの創業者であるアルブレヒト・フォン・デイヴィッツの次女として生まれた彼女がVAUDEを継ぐことは最初から決まっていたわけではありませんでした。幼少期は創業の地であるスイス国境のボーデン湖畔で2人の姉妹と育ち、高校卒業にパッサウ大学で経済学と文化地域学を学びました。この間、欧州環境政策研究所、ベルリンの女性団体、コートジボワールのゲーテ・インスティテュートやメディアなどで最初の社会経験を積み、1998年の卒業の年にVAUDEでもインターンシップを経験し、当時アンティエはVAUDEで同僚とともに都市型バックパックとバッグの新規事業部門を立ち上げるというちょっと変わった仕事を任されていました。彼女は創造性の幅が広いことを高く評価され、当初はプロダクト・マネージャーとしてVAUDEに入社することを決めました。その後2002年から2005年までに彼女は博士号を取得し、ホーエンハイム大学の起業家精神寄付講座に勤務した後VAUDEのマーケティング責任者となり、2009年にはマネージングディレクターとなりました。
アンティエの信念
アンティエと彼女のチームは、経営の精神は責任と密接に結びついているという深い信念を持ち、信頼やパートナーシップなど人間関係のポジティブな価値観を基調にVAUDEを一貫してサスティナビリティを追求する企業へと変貌させてきました。その活動はVAUDE内にとどまらず、彼女は企業も社会的責任を担い社会的な価値の強化に貢献すべきだと提唱し、気候変動やサプライチェーンにおける人権問題など現代の課題に効果的に対処するための法整備などの政治的な活動にも取り組んでいます。
アンティエは仕事だけでなく、プライベートでもその信念を体現しています。家庭を持つと同時に入社し、4人の子供の母親として必要な枠組みを望み、条件が整えば女性管理職として家庭と仕事の両立が可能であることを長年にわたり示してきました。彼女の従業員は自信に溢れ、VAUDEを信頼し、その家庭的な企業文化を評価しています。
企業理念としてのサスティナビリティ
VAUDEで、アンティエは明確なビジョンを追求しています。それは、持続可能なアウトドア製品と将来を見据えたビジネス手法によって、より良い生活の質を創造することです。彼女のリーダーシップのもと、VAUDEはこのビジョンを実現するために数々の手段を講じてきました。
- 環境に優しいものづくり:VAUDEは環境に優しい素材と製造工程を重視しています。リサイクル素材や再生可能な素材を使用し、有害な化学物質を使用しないことに重点を置いています。
- 公正な労働条件:VAUDEはFair Wear Foundation(公正なウェア財団)のメンバーであり、リーダーとしての地位を持ち、原材料の調達から製造と消費までのサプライチェーン全体を通して公正な労働条件の実現に積極的に取り組んでいます。
- 科学的根拠に基づく気候保護: VAUDEはパリ協定で掲げられた1.5℃の努力目標を達成するために温室効果ガス排出削減のためのさまざまな対策を講じており、2040年までに差引ゼロを実現する予定です。
受賞や表彰歴
アンティエ・フォン・デイヴィッツは献身的な取り組みと一貫した姿勢が評価され、権威あるビジネス賞である「EY Entrepreneur Of The Year」(2021年)や、新境地を切り開く勇気が評価された「Vanity Fair Changing Your Mind Award」(2020年)、バーデン・ヴュルテンベルク州功労勲章(2017年)など数多くの賞を受賞しています。
また、信頼性、透明性に基づくVAUDEの先進的な文化が評価され、起業家の若い世代の模範として「Role Model Award」(2021年)や、革新的な企業文化を称える「New Work Award」(2020年)を受賞。
さらにVAUDEは、ドイツ持続可能性賞2024など、持続可能なブランドとして長年にわたり数々の賞を受賞しています。
VAUDEマネージングディレクター、アンティエ・フォン・デイヴィッツ:
私の父は、新境地を開拓するにはパイオニア精神が必要だと教えてくれました。勇気と強力なチームさえあれば、起業家として山を動かすことができるのです。
最高位の表彰:ドイツ連邦共和国功労勲章を受章
2024年10月1日、シュタインマイヤー連邦大統領からベルリンのベルヴュー宮殿にてアンティエ・フォン・デイヴィッツにドイツ連邦共和国功労勲章が授与されました。この勲章は繊維産業における持続可能で社会的な起業家精神に対する彼女の卓越したコミットメントを称えるもので、彼女は今回の受賞を個人的な栄誉としてだけでなく、VAUDEのチーム全体の仕事が認められた成果だと考えています。連邦功労勲章の詳細はこちら。
ベルヴュー宮殿にてドイツ連邦共和国功労勲章を授与されるアンティエ・フォン・デイヴィッツ。繊維産業における持続可能な起業家精神と社会的責任への卓越したコミットメントが評価された。
意欲と勇気で会社はうまくいく
2020年にドイツ語で出版されたアンティエの著書『Mut steht uns gut!』(我々には勇気が似合う!)。 この本で彼女は企業がどのようにして人と自然に責任を持ち貢献していけるのか、どのようにして一丸となり偉大な事を成し遂げ、前に進んで行けるのかを示しているのと同時に、「私達すべての人間がより公正な世界に貢献できる」という彼女の信念が、VAUDEにおける彼女の軌跡に結びついている事が確認できる内容となっています。
アンティエはこの精神のもと、持続可能なビジネスの実践を通じて、VAUDEを未来へと導き続けたいと考えています。